先日、とある企業の労働組合さんからのご依頼で洗濯講座をしてきたのですが、受講後アンケートにこんな感想がありました。
“手間を減らして手軽に楽に洗濯することを考えていたが、自分の服と向き合うことで環境やサプライチェーン問題にも変化を及ぼすことができるというのは初めての視点でした。”
今回に限らず、あらゆる場所で洗濯の基本的なことを繰り返し繰り返しお伝えしていますが、洗濯を伝えるときに意識しているのは、個別の具体的な「やり方」ではありません。
そうではなく、洗濯という行為の構造を大きく捉え、どんな時でも自分で判断できる洗濯の「考え方」を伝えるということ。そして、土台となる「洗濯の原理原則、基礎基本」を持ってもらった上で、「あなたはその服をどう着たいと思っているのか?」を、一着一着に問うてもらうということ。
その服が、「家で洗えるか?洗えないか?」とか、よくあるそういう陳腐な話ではなく、その服をどう扱うのがいいのか?を本質的に、根本的に考えてもらう。
その答えは、こちらが与えるものでも、強制するものでもなく、洗濯の原理原則を敷いた上に、その人自身が「どう着たいのか?」を突き詰めた結果、自ら導き出すものになる。
そうして導き出された洗い方は、その服はもちろん、その人自身にもものすごい変化を生む。
洗剤を変えなくとも、洗濯機を変えなくとも、服はこれまでよりもキレイになり長持ちするようになる。そして、その人自身の暮らし方が変わっていく。
そんな洗濯をする人が増えれば、冒頭の感想のように環境や衣服に関するサプライチェーンに大きな影響を及ぼすことは想像に難くない。
“洗濯からセカイを変える”と標榜しているのは、洗濯を通じてその人自身が変わり、一人一人の日々の暮らし方が変わり、それが集積していった結果、やがて社会全体が変わっていくことがヴィジョンとして見えるからです。
講座自体は洗濯のことを伝えているのだけれど、そのくらいの深度、広さで捉えて伝えているつもりです。だから多くの人に届けたいし、受け取ってもらいたいと思って伝え続けています。
※もし、洗濯の講座をやりたいという方がいたら、個人、法人問わず是非ご連絡ください。全国どこでも開催のご相談お受けします。僕一人でやる講座もあるし、クリーニング屋さんの仲間と一緒にやってるスペシャルな講座もあります!