ドラム式の洗濯機を使っている方から、タオルが黒ずむっていう相談を受けた。
これは多くの人に起こっているお悩みかもしれないので、ちょっとシェアしておきたい。
洗濯の基本的な考え方として、「衣類の汚れを水に移す作業」だということ。
その事を考えたとき、ドラム式の場合、「汚れを移す場所」である水がかなり少ない。
ドラム式は衣類を上に持ち上げて、上から衣類を落とすその「叩き作用」によって汚れを取り除く洗浄方式。
そのため、そもそもとして洗濯時に使う水が少ない。
ドラム式で汚れを落とすためには、たたき作用をしっかり出さないといけないのだが、昨今は詰め込みすぎてそのたたき作用が出ていない人も多い。
そのため汚れが出て行きにくい構造の洗濯になりやすいのが節水型のドラム式の洗濯機だ。
加えて、いつもの洗濯の工程をお聞きすると、すすぎ一回の設定、更に柔軟剤を使用しているとのこと。
まず、すすぎが一回だと、やはり汚れは残りやすいだろう。
さらに、その1回のすすぎは服から洗剤と汚れを水に移す作業に当てられるべきだが、そこに柔軟剤が入ってしまうと、繊維に逆に汚れを戻してしまう様な状態にしてしまう。
繊維から、不要なものをとりたいのか?それとも、繊維にある種の機能を付けたいのか??
もうそれがぐっちゃぐちゃになってしまっているのが、今の多くの人の洗濯だと感じている。
まずは、「洗い」の工程でしっかりと洗剤と衣類をよく混ぜて、汚れを洗剤で包むこと。
そして、その洗剤で包んだ汚れを「濯ぎ」によってしっかり流す(薄める)こと。
これが洗濯の基本。
ドラム式の洗濯機の話を書いてきたが、ドラム式に限らずこれは縦型でも二槽式でも同じことだ。
「何か機能をもたせたいのであれば、まずは余計なものを取り除いてくれ、話はそれからだ」
と繊維は思っていると思う(笑)