時々、これから新築の家を建てようとしている方などから、僕のアトリエを見て、洗濯室の参考にしてますって言われることがある。
その時に、ミーレの洗濯機を入れようと思ってますっていう人もかなりの割合でいる。
いい洗濯機なので、それ自体は良いなぁと思っている。
でも、同時に誤解をしていないか?不安も感じることがある。
それは、「ミーレの洗濯機だから汚れが良く落ちる、キレイに洗える」と思っていないかな??というところ。
そうだとしたら、それは少し誤解がある。
たしかにミーレの洗濯機は国内の洗濯機と違い、高温のお湯で洗えたりするので、その点では洗浄力が高いとも言えなくもない。
そのメリットを僕自身も評価をする一方で、でも、ミーレの洗濯機を僕が「いいな」と思うのはそこではない。
単純に使いやすさや洗浄力とかであれば、国内のメーカーの洗濯機でも良いものはある。
でも、本質的に大切なのは汚れを落とす力よりもっと前の部分。
ミーレの洗濯機は、汚れを落とすことも当然考えているけれど、その前に「洗う服が何なのか?」があり、「服を傷めない、壊さない」が前提にある。
ドラムの中の形状や、コースの種類、水位や脱水の回転数なんかを見てもそれはハッキリと分かる。汚れではなく、必ず服を前提にしている。
洗濯は洗うだけでよければ何でもいい。服が傷んでもいいのなら、強い洗剤や漂白剤とかを何でも使えばいい。
でも、もう一度着られなければ、洗濯をする意味はない。
今この令和の時代において、洗濯の差を作るのは洗濯機や洗剤などのいわば「ハード」の部分ではないです。
水と洗剤を混ぜてそこに服を入れぐるぐる回す、この洗濯の方法は根本的に昔から変わらない。
この洗濯のやり方の延長線上にあるものは、それほど差がつくことは今の時代はほとんどない。
買ってものすごい差がつくという、なにか特別何か、特殊な何かはないということです。
だから、「ハード」は、水が漏れる洗濯機とかそういう不良品でなければ、ものすごく雑に言えば“どれでもいい”のです。
本当に必要で、差がつく部分は、それを扱う人の側のアップデート。
自分が洗う服がどんなもので、その服に何ができるのか?どう扱うのが一番いいのか?を知ること、考えることだと思っています。
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