洗濯物の嫌なニオイの対策の本質は、“汚れを落とし切る”こと。梅雨前に見直して欲しい洗濯の3つのポイント
気温が上がり、梅雨も近づいてきました。洗濯物のニオイが気になる季節です。
洗濯物のニオイ対策というと ・洗剤や漂白剤での除菌・抗菌 ・速く洗う 、速く乾かす
こういった方法が注目されがちです。実は、これらは根本的な対策になりません。
実際、これらをやってもニオイが消えない、またぶり返す、という経験があるはずです。
洗濯物の嫌なニオイの根本の原因は”落としきれなかった汚れ”にあります。だから、やるべきことはシンプルです。汚れをきちんと落とせる洗濯方法にするだけです。洗剤を変える必要も、洗濯機を買い替える必要もありません。
具体的には、以下の3つのポイントを確認するだけでいいです。
1. 衣類・水・洗剤の量を適切にする
2. すすぎは3回
3. 洗濯ネットと柔軟剤は使わない
以下、詳細を説明します。
1.衣類・水・洗剤の量を適切にする
まず、衣類と水と洗剤の「3つの量」を確認して欲しいです。
●衣類の量 洗濯槽の大きさに対して、衣類が入りすぎていると中で洗濯物が動かず汚れが落ちません。縦型の洗濯機であれば洗濯槽の6~7割、ドラム式であれば半分に衣類の量を調整します。
●水の量 今の洗濯機は節水志向によって標準の水量が極端に少ないです。キレイに洗えないくらい水が減っています。
縦型は衣類を洗濯槽の6~7割入れた時に最高水位になるくらいでちょうどいいです。自動だと水が足りません。 ドラム式は、水位高めなどのモードがあればそれに設定します。それと、すすぎの設定を注水にします。これで水の絶対量を増やすことができます。(縦型は注水すすぎは不要です。普通のためすすぎでいいです。)
●洗剤の量 洗剤は一定の濃度がないと汚れを包み込むことができず、キレイに洗えません。縦型は水量、ドラム式は衣類の量に合わせて規定量が表示されているので、それを目安に量を確保します。
この3つの量が、衣類量が多い・水量が少ない・洗剤量が少ない、いずれかの状態になると汚れが落ちにくくなったり、あるいは、落ちた汚れが服に戻る「逆汚染」を引き起こします。この残った汚れや、戻った汚れがニオイの原因になります。
よく「お父さんの服と一緒に洗うとニオイが移って臭くなるから別に洗って!」といった話がありますが、それはお父さんのせいではなく、洗濯を失敗しているせいです。3つの量が適正であれば、汚れやニオイが他の服に移ることはありません。移っているということは逆汚染が起きているということで、それは「洗濯事故」です。
2.すすぎは3回
そして、もう一つ重要なのが、”すすぎの回数”です。最近は「すすぎ1回OK」の洗剤が増えています。でも、実際には1回では汚れがすすぎ切れていません。
この写真は、すすぎ1回でOKという洗剤で洗濯したときのすすぎの水です。

すすぎ1回目の水は、かなり濁っています。つまり、この濁り(=汚れ)が、衣類にも残っているということです。

▼2回目でだいぶ希釈されます。 でも、まだ濁りは残っています。

洗濯は一度して終わりではありません。また着て、また洗います。その繰り返しの中で、微量に残った汚れは少しずつ蓄積していきます。その結果、嫌なニオイや黄ばみ・黒ずみが起こります。すすぎは2回でと言っている人もいますが、2回でも不十分です。
3回すすぐことで、着用と洗濯を繰り返しても問題が起こりにくいレベルまで汚れを希釈できます。

水道代がもったいないは本当か?
ここでよく言われるのが、「そんなに水を使ったら水道代が高くなる」という話です。でも、実際には驚くほど増えません。もし極端に水道代が増えるなら、細かく洗いすぎている可能性があります。その場合は、”まとめ方”を見直し”洗う回数”を確認したほうがいいです。
適切な量でまとめ洗いをすれば、洗濯の回数はそこまで増えません。水道代も今よりも上がる可能性はありますが、激増はしないはずです。
そして仮に水道代が多少増えたとしても、きちんと汚れを落とすと衣類が長持ちするようになります。今まで1年で捨てていたものが3年5年と使えることも珍しくないので、買い替えコストが激減します。トータルで見ると、衣生活のコストはむしろ下がることが多いです。
3.洗濯ネットと柔軟剤は使わない
最後に洗濯ネットと柔軟剤の使い方も見直して欲しいです。
洗濯ネットは「基本不要」です。なぜなら、ネットに入れることで衣類の動きが制限され、汚れが落ちにくくなるからです。「他の服への影響が心配だからネットに入れる」という人もいますが、本来それは”仕分け”で対応するものです。
そして、なんとなく「痛みそう」とか「伸びそう」とか「縮みそう」とネットで保護する人も多いですが、それはなんとなくのイメージで根拠がないことも多いです。実際にはネットに入れる必要がないアイテムである可能性が高いです。 例えば、Tシャツの襟が伸びてしまうのは、干す時にハンガーを襟元からぐいっと伸ばして入れているとか、アイロンで整形が必要なものとか、そもそも服の作りの問題とか、洗うときにネットで対処するものではないということの方が多いです。
多くの人は、ネットで防ぐものではないものを、ネットで防ごうとしています。また、本当に保護しなければいけないほどデリケートな衣類は、そもそも家庭での洗濯向きではありません。そういう衣類は、クリーニングを活用したほうがいいです。
柔軟剤も不要
柔軟剤は最後のすすぎ後に投入され、すすがずに衣類へ残るものです。すると、次回の洗濯では残った柔軟剤が洗剤の洗浄力を下げる原因になります。その結果、
・本来落とすべき汚れを引き剥がせない ・捕まえきれなかった汚れが衣類に戻る「逆汚染」が起きやすくなる
この状態になりやすくなります。
洗濯物の嫌なニオイ対策の本質 繰り返しになりますが、部屋干し臭のような嫌なニオイの根本的な対策は、”汚れをきちんと落とすこと”です。洗っても落ちずに残った汚れ。一度落ちたのに戻った汚れ。それが、嫌なニオイの原因になります。
だからまず見直して欲しいのは、この3つです。
・衣類・水・洗剤の量を適切にする
・すすぎは3回
・洗濯ネットと柔軟剤は使わない
まずは、この3つを押さえて欲しいです。「汚れを落とす」「汚れを戻さない」洗濯に変わり、汚れがきちんと落ちれば、梅雨時の嫌なニオイで悩むことはなくなるはずです。
と・・・
なぜ今回これを書いたかと言うと、今日5/20の夜21時からフジテレビ「ほんまでっかTV」に出演します。

収録でも、ニオイ対策について同じような話をしましたが、オンエアではカットされたり言葉が足りない部分が出てくる可能性が高いです。そのため、補足の意味でこの記事をまとめておきました。
また、こういった洗濯の基本をお伝えしている洗濯講座「ゼロから学ぶ洗濯」も、チームで開催しています。 日々の暮らしが、劇的に楽に・快適になる洗濯講座となっているので、是非チェックしてみて欲しいです。
ゼロから学ぶ洗濯講座
