この度、三協アルミ社の衣類乾燥テラス「晴れもようwith」の発売にあたり、同社と共同で「洗濯物を干す」という行為から、「洗濯」を再定義すべく活動を開始致します。
「洗濯物を干す」をきちんと考える。
洗濯物を「どこ」に「どう干すか?」ほとんどの人は、無意識になんとなく考えています。例えば、洗濯物を干すのに一番いいのは「外干し」だと、大多数の人が思っていますが、果たしてそれは本当でしょうか??干し方をキチンと見直すと、洗濯の効率や仕上がりが変わり、楽しく快適に洗濯が出来るようになります。
洗濯物って、外に干すのが一番!?それってホントでしょうか??
天日干しの気持ちよさもわからなくもないのですが・・・本当に外干しが服にとっていいのか??というとそんなことはないというのが僕の持論です。
具体的に、気になる点としては次の3つ。
●外干しのデメリット1 紫外線で衣類が傷む。
紫外線には殺菌作用もあるので、それによって服が殺菌されるというメリットもありますが、反面、人の肌と一緒で、日焼けをするというデメリットが大きいのです。紫外線にによって、色あせしたり、繊維がもろくなったりと紫外線の持つデメリットの方が無視できません。
●外干しのデメリット2 キレイになった衣類を汚す。
外に干すと気持ちが良い感じがしますが、実はせっかくきれいにした服を、花粉や土ぼこり、排気ガスなどによって汚している可能性が高いです。その証拠に窓を見て頂ければ一目瞭然です。外側と内側、どちらが汚れているか?圧倒的に、外側が汚れるはずです。これは外の方が汚れが多い証拠。そんなところにわざわざ洗いたての衣類を出したいでしょうか??さらに、洗濯後の濡れた衣類の状態だと汚れも吸着しやすく、外干しはオススメではありません。
●外干しのデメリット3 天候や時間に左右される
洗濯を大変にする理由の一つに、「天候」があります。子供がいたりして、洗濯物が多いご家庭だと雨で洗濯ができないとなれば一大事です。また、共働きなどで、日中家に人がいないご家庭では、突然の天候変化に対応ができないので、外に干して出かけることは難しいでしょう。天気によって洗濯できる日が左右されると、洗濯はとても大変になってしまいます。
・・・・こう考えていくと、実は外干しには、デメリットのほうが多いのです。
洗濯物がよく乾くための3つの条件。
外に干すからよく乾くのではなく、洗濯物が乾くのに良い条件が揃えば、中でもちゃんと乾きます。
1.温度が高いこと
気温や室温など温度が高くなると、空気中に取り込める水分の量が増えるので、洗濯物が乾きやすくなります。
2.湿度が低いこと
湿度が低く、空間が乾いた状態だと洗濯物の水分が空気中に移り、乾きやすくなります。梅雨時期に乾きにくいのは湿度が高く、空気中に洗濯物の水分が移りにくいからです。
3.空気の流れがあること
湿った空気を逃し、乾いた空気を取り込むことで乾きやすくなります。また、風が洗濯物にぶつかることで、水分が飛びやすくなります。
外干しでのデメリットを考え、更に、よく乾く3つの条件を考慮して、「晴れもようwith」を見ていただくと、理にかなった空間となっている事が分かると思います。
さらに、新たに提唱する「千鳥干し」で、従来の1.6倍のスピードの乾燥速度を実現。
間口に対して垂直に並べる従来の方法よりも、間口に対して洗濯物を平行に並べる「千鳥干し」で、風の流れがスムーズになり効率よく洗濯物が乾くことを発見。干し方の新定番として提唱致します。
「洗濯物を干す」から考える間取り・洗濯動線が、洗濯を楽にする。
洗濯は、「脱ぐ、洗う、干す、たたむ(アイロン)、しまう」という5つの工程があるので、その工程が分離してしまうと、それだけで洗濯が大変になってしまいます。いつの間にか、脱いだものがそのままになっていたり、靴下片方行方不明事件が起こったりするのもこの動線が原因です。
これまでの住宅は洗濯についてきちんと考えなかったために、脱ぐ→洗う→干す→たたむ→しまうが分離している住宅がほとんどで、それが洗濯を大変にしている原因の一つになっています。
今回は、この脱ぐ、洗う、干す、たたむ(アイロン)、しまうという5つの工程のうち、「干す」から洗濯を見直し、服も人間もできるだけ無駄な動きがないようにデザイン。洗濯物を「干す」部分の前後を考えることで、洗濯を楽にしようと言う提案をさせていただきました。
「洗濯物を干す」という行為から、「日本の洗濯」を変え、「日本の社会」を変える。
今回の「晴れもようwith」発売にあたり、三協アルミ社と共に「洗濯物を干す」という行為から、「洗濯」を再定義したいと考えています。また、それによって多くの家庭の洗濯を楽に快適に変えていきます。
その一環として、晴れもようwithを施工する業者さんへ向けて、洗濯について改めて考えるセミナーも同時進行で行っており、ただ商品を売るだけではなく、日本に本当の「洗濯文化」を創り出すための活動を進めております。
今の日本の住宅は、「脱ぐ→洗う→干す→たたむ→しまう」という洗濯の5工程が分離ししている住宅も多く、それがこれまで洗濯を大変にしてきてしまいました。特に「洗濯物干し場」については、使いやすさや干す環境を、きちんと考えなかっため、衣類の傷みや色あせが発生したり、洗濯の効率は著しく低いままでした。
また、外干しがスタンダードだと思っている人が多く、中干しに対して罪悪感を持っている人も少なくないのですが、実は、条件を揃えた中干しこそが衣類にも人間にも一番いい干し方だと我々は考えています。天気や時間に縛られることなく洗濯物を干せることが、共働きなどで忙しい現代の家庭にはとても重要です。
キッチンやリビングをきちんと考えるのと同様に、「洗濯をする場所」からも、住まいを考えて欲しい。心地よく快適に洗濯ができる場所があれば、きっと多くの人をより良く変えていけるはず。「晴れもようwith」が、これまでの大変でめんどくさい「洗濯」を、楽しく快適なものに変えるきっかけの一つになる。そう信じております。
・晴れもようwith 洗濯家・中村祐一特設サイト:http://alumi.st-grp.co.jp/products/deck/haremoyowith_special/